半年程前から頭痛を鎮める注射を毎月続けた30代手前の男性Bさん。「最近、注射の効果が一週間持たなくて。天気の悪いときは更に最悪です」。長時間のパソコン業務に就いてから頭痛が酷くなりました。血流不足による緊張性の頭痛に加え、低気圧性頭痛を起こしています。低気圧性頭痛は気圧の変化を内耳が感知して自律神経に伝え、血管が拡張、血流が過剰になります。緊張性の頭痛と低気圧性頭痛はある部位では虚血、ある部位では過血流、アンバランスさが強調されて脳内圧を不安定にし、症状が強く出たり長引いたりします。
後頭部を触診すると、玉枕穴の陥凹が目の疲れを強く顕しています。頸の色も暗く鈍い色をしています。取穴には極めて集中力を要します。後頭部から頸にかけて細かく配鍼をすると自律神経が整い血流が正常になります。治療後には「あぁ・・・頭が軽いし、世の中が明るく見えるよ‼」。薬も点滴も注射もスーパーの買物のように中味を吟味しましょう。効いているのか悪くなっているのか、ご自身の身体に聞いてみるのが一番です。