80代女性のKさん。明け方トイレに起きて戻る際、暗い部屋で枕を踏んで転んでしまいました。翌朝、左足首が酷く痛み、歩くことができません。妹さんの肩に掴まり、杖をついて来院されました。転倒時に内側に捻り、足の外側が伸び切ってしまい、前距腓靭帯等の足首の組織が損傷しています。衝撃が強ければ骨にも影響が及びます。足首の動揺性が見られないため靭帯断裂等の重症捻挫は免れたようですが、外果上部に強い圧痛があるため腓骨筋群の損傷も疑います。
早い処置ほど整復の痛みは少なく、関節の位置関係が正常になり、早くきれいに治ります。寄せ鍼吸角は腫れを抑え、治癒促進に抜群の効果を発揮します。市井の治療回数の半分で治ります。本来であれば内出血で青黒く腫れ上がりますが、ほとんど腫れずに済みました。今回は捻挫で済みましたが、布団のわずかな段差に躓いて転倒し、大腿骨の骨折から寝たきりになり、認知症になることもあるそうです。安静も必要ですが、早く自力で動けるようになることが高齢者には重要です。簡単な坐骨神経と股関節のストレッチがあります。毎日の日課にすることです。