治療の基本
身体の躯間は木の幹と根に当たります。患部に現れる症状は躯間から出る枝葉に相当します。身体本体を治療して患部の治療をするのが基本です。大野町のKさん(内装業、男性33歳)は遠くまで足を運んで10軒以上の医療機関を尋ね歩きました。長時間身体を捻っての力仕事は時には重い家具を動かすことを強いられます。頸、肩、腕の酷使で頸と背骨を歪め、左右の肩甲骨のバランスを崩しています。何処に行っても一患部か二患部の局所しか治療してもらえず少しも改善されませんでした。数年間も辛い思いをしていたそうです。医療が健康保険の効率よい算盤点数の追及に偏って本来の心と身体全体の治療を忘れてしまったのです。手数は掛かりますが四診を重ね全身を調整することに心がけました。最近は草野球の話から旅行の話題まで出るようになって、「女性にモテるようにして下さい!」なんて言うようになりました。身体が悪いと心が萎んでウツ状態になります。心に煩瑣の雲が覆うと身体が患います。不安だからとお薬を飲み続け衰えていく人が沢山あらわれます。徐々に少なくしていただき、明るい笑いをすすめ、誠実な治療を続けることによって多くの人を助けられています。