70代の女性Oさんがご主人に支えられて来院されました。「一人では怖くて外出できないんです。急に心臓がドキドキすることが多くて夜も眠れずにいます。お尻も痛くて座れず足が痺れます。病院で不安障害と言われ、安定剤も睡眠薬も処方されました」。落ち着かない、怖いものが迫ってくるような胸騒ぎは誰しも経験します。脅威やストレスに対する正常な反応・機能でもある感情です。大脳辺緑系で生じ、すぐ下にある自律神経の中枢の視床下部へ伝わります。交感神経が活発になり心拍増大、血管収縮等を起こします。更に長く続くと交感神経が優位になり続け、心身に様々な不調をきたします。顔色は悪く、声は小さく目はうつろ手先足先は冷たく、頚背部はガチガチで、側弯もありました。
身体を温め、頭鍼にパルス療法を用い、頚肩、ストレス点を主とした全身に至る治療を施しました。呼吸の仕方によって心を落ち着かすことができる調息法をお勧めしました。6回目の治療後、「今日は一人でバスに乗って帰るのよ」。明るい笑みが浮かびました。
“デングリ返した逆子の赤ちゃんがポロリと安産でした。帝王切開の前にお越しください”