薬と手術は慎重に
十六世紀に欧州で活躍した名医パラケルススは「毒は用量次第で薬なり」と言っています。厚労省は抗精神病薬の減薬指針を公開しました。複数の大量処方の重篤な副作用を警告しています。私達は30年前から「高齢者の薬と手術は慎重に」と呼びかけてきました。北方の女性63歳は三年前に御主人に旅立たれ悲しみに体調を崩され半年間お薬に頼っていましたが、体調は悪くなる一方で藁にもすがる思いで来院されました。不眠、耳鳴り、頭痛、肩凝り、体力の減弱、毎日の治療の度に改善されていく御自身の身体に感激していました。「薬を止めれば治ります」の著書の通りでした。薬の副作用、依存性の実態を偽らず熟知している医師は投薬に慎重です。米国の死因の第一位は医原病と言われています。日本の医療保険の半分は死ぬ直前の二ヶ月で使われると言います。医療介護の国の負担は三十兆円で予算の30%超です。医療も介護も還付制度にすれば自己負担は零に出来ます。
総ての現代人の心理状態は多かれ少なかれ不安感と焦燥感に苛まれています。それが不幸そのものの原因です。