「娘のお腹の子が逆子になってしまって・・・」とお電話をくださったお母さんのTさん。ご当人も学生時代からの患者さんで長いお付き合いです。まもなく妊娠9カ月、赤ちゃんがお腹の中で横向きになっています。妊娠中期から後期にかけて胎児は羊水の中を自由にくるくると元気に動き回り、筋力を蓄えていきます。育つに従い頭が大きく重くなり、10カ月を迎えるころには9割の赤ちゃんは頭が下の方に落ち着くといわれています。
古来より逆子には足のツボにお灸をする方法が文献に記されており、その成功率も9割近いとの臨床報告があります。逆子の原因は、母体の身体の冷えと適度な運動の不足とされています。身体を遠赤やホットパックで温めながら足の治療から始めました。2日目、足先のツボのお灸をしました。3日目には「先生、朝起きたら赤ちゃんの頭が下に来ていて、お腹の上の辺りを蹴るんです」。エコーの結果、無事に治療は成功!!「ありがとうございます」といただいた電話の声に、私たちも思わず”バンザイ!!”。