奥様を連れてXさんがいらっしゃいました。「何日か前からおかしかったらしいんだけど、びっくりしたよ」。マスクを外したら唇が曲がり、目も半開き。「ブクブクうがいで口に含んだ水がこぼれるのでおかしいと思っていたの」。顔面神経麻痺の末梢性では、突然、片側の顔の筋肉が動かしにくくなります。原因の多くは、ウイルス感染のヘルペス(単純ヘルペス・水痘・帯状疱疹)、風邪等です。免疫力が落ちたり、ストレスが溜まったりして、かかりやすくなります。
お顔のツボを取り、パルス療法を仰臥位と伏臥位の交互で行い、唇を上下左右に動かし、顔面にしわを作る動きの運動を一緒にし、ご自宅でもやっていただくようにお願いしました。顔面神経麻痺は、発症してから処置が早ければ早いほど回復が早いです。Xさんは発症から1週間ほどでしたが、初回でお顔の違和感がなくなり、2回目で目を閉じれるようになり、3回目で口が動くようになりました。「助かった。もうマスク生活は懲り懲りよ。ありがとうね」。毎回付き添われていたご主人様もホッとしたようです。