「寒暖差アレルギーがあって鼻水がさらっと垂れてしまうの。うつ伏せになると時々困ってしまって」。治療中に照れながら仰るCさん。寒暖差アレルギーは原因のアレルゲン物質はなく、正確にはアレルギーではありません。医学的には「血管運動性鼻炎」と呼ばれます。自律神経は血管の収縮・拡張を調節してバランスを保ちます。7度以上の温度変化で自律神経が乱れて発症しやすく、鼻粘膜の血管の調節がうまくできず、鼻水や鼻詰まり、くしゃみ、咳などを起こします。血管の影響は鼻だけでなく頭痛、倦怠感、肩こり、温度差で肌が乾燥して湿疹や痒みを引き起こすこともあります。特に高齢になると自律神経の働きが低下して症状が顕著になります。
上星にツボを取ると鼻腔によく響きます。耳門・聴宮・耳会の耳前三穴も欠かせません。頚肩から背中をよく温めながら治療をすると自ずと自律神経が整います。近年、夏は記録的猛暑を更新し続け、夏バテ、食欲不振、寝苦しい夜、自律神経が乱れて体力を消耗します。酷暑を乗り切るお手伝いをさせていただきます。