Yさんはスポーツクラブでエアロビクスをしているお元気な88歳の女性です。「口を開けると左顎がカクカク鳴るの」。顎関節は、下顎骨と側頭骨で構成され、骨と骨の間にある関節円板という軟骨状のクッションがスムーズに動くことで口の開閉や咀嚼を行っています。加齢で歯ぐきが減って歯のバランスが崩れると関節円板がズレたり変形したりし、顎に痛みが出たり、口が開けづらくなったりします。触診をすると咬筋が硬く、緊張しています。嚙み合わせの異常、悪い姿勢、ストレス、パソコン業務による頚・肩の筋肉の過緊張が原因の食いしばり、夜間の歯ぎしりと様々です。
左顔面神経麻痺の既往があり、丈夫で長持ちのため、定期的に通院しています。仰臥位で顎を動かしていただき、痛みのあるところに取穴をし、頚・肩の緊張を緩めました。咬筋には吸角マッサージをし、顎関節の引っかかりを取って差し上げました。Yさんの原因は大きな口を開けすぎ、固いものを無理に嚙んだことのようです。3回の治療で口の開閉音はなくなりました。