長年、膠原病の関節リウマチやシューグレン症候群と付き合ってきた79歳の女性Tさんが酸素吸入ボンベを引きずって来院されました。腰から足にかけての痛みが酷く、種々な治療をしてきました。関節リウマチによる側弯した背骨、左右のバランスを崩した股関節による腰痛や坐骨神経痛を発症しています。肋骨弓も歪んでいると同時に、リウマチ起因の肺動脈性高血圧の症状もあります。皮膚は青白く、指先の血中酸素飽和度は心もとない状況でした。脊際の筋肉の左右バランス、側弯部の膨隆、陥没、筋肉の硬縮などを観察触診して、細微に亘る取穴をしました。足の脛の坐骨神経枝への治療はもとより、頚、仙骨の自律神経叢にもパルス療法と光線療法を丁寧にいたしました。
治療中は気持ち良さそうにされていました。治療を始めて一月後には血中酸素飽和度も改善され、皮膚の血色を取り戻してきました。「腰が楽になって旅行に行けるようになったの」。若い頃から明るく活動的なお人柄です。いつまでも動けるように懸命にお手伝いさせていただきます。