平田のSさん(87歳、女性)が長女の方に支えられ、やっとの思いで来院されました。4~5日前から腰が痛くなり、整体院で指圧を何回か受けましたが、ますます痛みがひどくなりました。起き上がることが大変で、歩くのもやっとです。近くに住む三女の方が心配で整形外科に連れて行き、「骨に異常はないから、2週間様子を見て」と言われたそうです。
高齢者が安静にして寝込んでしまうことは、時に命取りになります。Sさんには軽度の認知症もあります。右膝痛で、右足が痺れて力が入りません。腰椎を叩打法で触診しましたら、腰椎4番5番の間に激痛が見られ、ヘルニアが疑われます。腰椎椎間板ヘルニアは、椎骨と椎骨の間にあるクッションの役割をしている軟骨が飛び出して神経を圧迫する症状です。狭脊穴を取り寄せ鍼吸角をし、コルセットでガッチリ固定をしました。急性期は安静にしていただくことが大切です。指圧は禁物です。3回の治療で、ご主人との日課のお散歩ができるようになりました。