成田空港の近くの横芝町の鈴元さん(男性、67歳)が正月の五日に冴えない顔をしてお見えになりました。二ヶ月前から便に血が混じっているので内視鏡検査の上、生検までしました。潰瘍性大腸炎との診断です。癌で無かったので安心をしたそうですが、四週間お薬を飲んでも 一向に出血は止まりません。お仕事が変わって真面目すぎる性格から 人間関係のご処理が難しかったようです。このストレスが積もって過剰免疫反応を起こして長期間の炎症が続いた結果潰瘍に至ったのでしょう。脈を診ますと明らかにナーバスな性格がわかります。全身性の疲労感でお顔も優れません。舌はお薬の反応色と胃腸の異常が現われていました。触診をしますと先ず頚椎の三、四番目の右側に異常な硬結が出ています。背面のストレス点に膨隆と変色、硬結が診られました。「鍼で治りますかね。」何時も、何回も聞き慣れた言葉です。「簡単に治りますよ。運動して汗をかきましょう。ケラケラ笑いましょうよ。この世の中どうせ出鱈目だらけでどうしようも無いんですから、諦めて、ああしよう、こうしよう、なんて考えずに気楽にいきましょう。」三回目の治療の時には背中の凝り固まった腫れはやわらかい健康色になっていました。「どうですか?まだ出血していますか?」「少なくなったようです。気楽になんでも考えるようにしました。」今日一月十日に来られました。元来ハンサムな方なのです。血色も良く、笑みが出ていましたのでお顔だけで良くなっていることが分かります。「女房がいい顔していると言っていましたよ。」「ご馳走様です。」 胃潰瘍も胃炎も同類の治療で治します。殆どの方が知らないし、お医者さんも知りません恐らく信じないでしょう。私達には日常茶飯事として多くの人をお助けしているのですが。