働き過ぎ、悩み過ぎ、薬の飲み過ぎ、食べ過ぎ、お酒の飲み過ぎ、セックスのし過ぎ、遊び過ぎ、が病気の原因になるストレスです。中国医学では簡単に病因論として飲、食、労、倦、房事、過多、と言っています。聖人君子といえども当てはまらない項目は無いはずです。さしずめ筆者などは飲み過ぎでしょう。人間には健康に生きていくために自然に働いてくれている三つの仕組みがります。私たちがああしよう、こうしようなんて考えなくとも自動的に一時も休まず身体の中で働いてくれている有り難い器官です。それが自律神経と内分泌と免疫です。この三つの器官は各々が絶え間なくコミュニケイトして健康を維持してくれています。この絶妙な連携を保って走る三頭立ての馬車を狂わすのが上記の病気の原因なのです。自律神経には交感神経と副交感神経があります。双方は相反する働きでバランスよく身体の状態を維持しています。交感神経は積極的に何かをしようとするに時に興奮します。副交感神経は消極的なお休みの神経といわれています。別に本当に休んでいるわけではありません。喧嘩をしている時は交感神経が興奮して額に青筋を立てています。和やかに安んじている時は副交感神経が優勢の時です。どちらが多すぎても、少なすぎても、長すぎても、短すぎても偏りすぎてよくありません。この二つの神経の興奮と沈静がホルモンと免疫に連絡しあって健康維持に役立っています。内分泌はホルモンと呼ばれる微量な化学物質を多種に亘り生産して血液とともに身体中の各器官に運んで正常な各組織を維持しようとしています。 脳下垂体、甲状腺、胸腺、腎上体、ランゲルンス島、精巣卵巣、でホルモンは主に生産されています。主にと言うのは実は生産されている場所がこの器官だけではないからです。そのホルモンの過多によって罹患する病気がよく聞く糖尿病とかバセドウとかです。免疫は防御機能で身体に絶えず外から襲い掛かって来る細菌やウイルスを無害なものにしてしまう自衛隊です。白血球が主な働き手です。この三つの器官は絶え間なく、綿密な情報網によって連絡をしています。その連携を保って橋渡しをしているのが神経ペプチドと免疫伝達物質サイトカイン達です。鎮痛剤として知られているモルヒネや鍼を打つと生産されるエンドルフインもこの神経ペプチドの一種と言われています。ストレスはこの身体を守る三頭立ての馬車を狂わしてしまいます。