三叉神経痛は別名自殺病とも言われます
「夜中に下唇から耳までの顔の右下半分と歯茎に走る痛みで、眠れずに夜が明けました」。70歳の女性です。三叉神経は、額と頬、下あごへと3本の枝に分かれる左右一対の脳神経です。三叉神経痛を起こすと、鼻の横や歯茎、目の周りなどに電撃様の鋭い痛みが走ります。この痛みは人間が感じる中で最も強い痛みと言われ、治療法のない昔にはこれを苦に自殺してしまう人もいたそうです。男性よりも40代以上の女性に多い症状です。「2週間ほど前に下唇に違和感があったのに忙しくて治療に来られませんでした」。後頭部と頚、肩、背中の要穴に耳前三穴を取穴して、翳風、頬車、地倉を加え、パルス療法と遠赤療法を用いました。最初は痛くて触れられなかったお顔が、マッサージをしても痛みを感じなくなりました。
三叉神経痛の原因は不詳の場合が多いのですが、目と口から入るウイルスによるものと私たちは考えています。時節柄、風邪にはくれぐれもお気を付けください。ウイルスは千変万化です。